ラクスル株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長CEO:松本恭攝)の運営する物流のシェアリングプラットフォーム「ハコベル」は、物流DXの実現に向けた取り組みとして、荷主企業の繁忙期における運送業務のデジタル化を行なっています。この度、ハコベルを利用する荷主企業様の一社であるネスレ日本株式会社様において、確定したオーダーに関しての納品率の大幅な改善と運送コストの削減および業務の効率化を実現しました。
物流業界では、かねてより深刻化が進むトラック運転者不足に加え、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、業務効率化を目的としたデジタル化への関心が一層高まっています。そのような中、ハコベルでは、物流業務の全体最適化の観点から、特に情報連携において課題を抱えている荷主企業様の配車業務のデジタル化に取り組んでまいりました。
この度、荷主企業様との効率的な運送を目指すプロジェクトにおいて、SaaS型の輸配送管理システム「ハコベルコネクト」を導入することで、配車依頼から納品までの情報をWEB上で一元管理し、大幅な納品率の改善とコスト削減を実現することができたため、取り組み内容について発表いたします。
- 荷主企業様との取り組み内容について
・配車業務の効率化
提携運送会社への配車業務
→配車業務のデジタル化、見える化で、業務時間を大幅削減
・納品率と運送コストの改善
確定オーダーの配送が、リアルタイムで把握可能となり、納品率が飛躍的に改善。
同時に再配達のコスト、緊急配送などが0に(昨年は数百万円)
※調査対象期間:2020年8月〜9月末日
- 導入事例 導入企業名:ネスレ日本株式会社様
<抱えていた課題>
ネスレ日本が近年シェアを急激に伸ばしている商品のひとつが、「ネスカフェ」のペットボトルコーヒーです。ここ数年で需要が拡大しており、国内シェアは約50%に達しています。現在、2つの生産工場から直接、取引先へ商品を直送しており、常時20社ほどの運送会社へ依頼をし、1日に300台〜500台ものトラックの手配をしています。商品需要が高まるほど、より多くの運送トラックが必要になり、需要が高まる繁忙期の8月には、通常時の10倍のトラックが必要となり「いかに確実にトラックを手配するか」ということが喫緊の課題でした。また、複数の運送会社と連携して行われる物流業務において、「情報連携の適正化」も課題の一つでした。運送会社とのアナログな受発注のやりとりの他、社内においても、工場、物流部門、営業部門における部署間の情報連携が一元化しておらず、トラブルが発生してしまうこともありました。その上、繁忙期となると需要が通常時の6倍にまで高まることもあり、納品ミスにつながるリスクを抱えていました。
<実現したこと>
上記の課題を解決するために、本プロジェクトを開始。社内の部署間の情報連携および、提携運送会社への配車依頼を「ハコベルコネクト」を利用することで、情報の一元化が実現し、配車業務に関わる全ての配送ステイタスをリアルタイムで可視化できるようになりました。前年までは、繁忙期における情報連携の不備による配達ミスなどにより再配達のコストなどが数百万円単位でかかっていましたが、今年は確定したオーダーに関しての納品率も大幅に改善し、同時に再配達コストを削減することができました。また、配車業務時間に関しても短縮され、業務の効率化を実現することができました。
物流業界を取り巻く厳しい環境の中、サプライチェーン上の安定を目指すことは、各企業にとって、お客様に高品質で安全な商品をご提供する上で重要な役割を担っています。今後もハコベルは様々な物流企業のDXを推進し、物流業界の課題解決に寄与してまいります。
▼導入事例の詳細
https://note.com/hacobell/n/n17d951e027ff
- ハコベルについて
物流のシェアリングプラットフォーム「ハコベル」は、個人や企業への配送を行うラストマイルから、都市間の輸送などを行う幹線輸送まで全国の物流を支えるサービスを展開しています。軽貨物を対象とした「ハコベルカーゴ」では、ドライバーの非稼動時間を有効活用し、荷主とドライバーを直接マッチングさせることで、高品質かつ低価格な配送の仕組みを提供しています。サービス利用後には利用者がドライバーを評価する仕組みを設け、サービス品質向上を実現しています。
一般貨物を対象とした「ハコベルコネクト」は荷主と全国の運送会社を繋ぎ、WEBアプリケーション上で自社の車両、協力会社の車両を管理し、配車、請求管理を行う機能と、ハコベル配車センターへの配車依頼を行う機能を備えています。物流コストを削減させ、DXを推進する企業様の支援に取り組んでいます。