ラクスル株式会社 代表取締役社長CEO 永見 世央

当社は2009年の設立以来、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンのもと、デジタル化が進んでいない伝統的な産業にインターネットを持ち込み、複数の業界の産業構造を変えることで、より良い世界の実現を推進してきました。

現在印刷・集客支援のラクスル、広告のノバセルに加え、物流のハコベル、コーポレートITのジョーシスといった複数のBtoBプラットフォームを展開しています。

巨大な市場とそのデジタル化による事業拡大のポテンシャル

当社の事業領域に共通していることが2点あります。1点目は巨大な市場にもかかわらず細分化された供給構造で、未だ属人的な取引・業務が行われており、EC化、ソフトウェア導入による拡大のポテンシャルが大きく残されていること。2点目は、すべて企業の販売費・一般管理費、つまり取引/業務コストに関わる領域であることです。
これまで当社はこの取引/業務コストを最小化すべく、需要と供給をマッチングするマーケットプレイスに始まり、業務管理ソフトウェア、それらに付随するBPOなどのサービスを統合したプラットフォームを提供し、BtoBの調達/受発注や業務の仕組みを変革してきました。
一方、販売費・一般管理費は東証上場企業だけでも約140兆円と言われており、当社はこれを、巨大で未だに非効率な受発注構造が残っている市場機会だと考えています。
今後はソフトウェアの提供を強化し、また長期的には海外にも目を向け、国内外のこの巨大な市場でプラットフォームを拡大していきます。

Quality Growth

当社では上場以来、当社への信頼と、お客様とサプライヤー様への付加価値の総和である売上総利益の最大化を財務活動の目標としており、そのための再投資を続け、成長を実現してきました。
一方、しっかりとコストコントロールを行い、バランスを取りながら利益を創出できる体制を構築しており、2022年より利益とキャッシュ・フローを伴った成長モード(Quality Growth)に移行しており、今後もQuality Growthの実現を通して、利益の創出・拡大を追求していきます。

価値を生みだす“人”への投資、ESGへの取り組み

プラットフォームを設計、実装し、利用者を巻き込むのは“人”であり、当社にとって最大のアセットは既存の従業員であると考えております。能力やモチベーションを向上させるため、競争力のある報酬スキームや育成投資に注力することはもちろん、従業員の多様性を重視し、属性や特性だけでなく、異なる考え方や価値観等をもチームの活性化につなげられるような組織の構築を目指しています。報酬や制度に加え、組織文化の醸成によるイノベーションの創出と生産性の改善を実現していきます。
また、企業としてサステナブルな成長を実現していくには、ESGへの取り組みも非常に重要です。私たちのビジョン「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」は、社会をより良くしていくことを内包した当社のパーパスでもあり、ビジョンに基づく事業活動そのものが、持続可能な社会の実現に資するものと考えております。サステナビリティに関する当社グループの取り組みはこちらをご覧ください。

当社は2022年4月に新市場区分におけるプライム市場へ移行しました。これまで支えてくださった株主や投資家をはじめとするステークホルダーの皆さまに深く感謝すると共に、今後も公平かつタイムリーな情報開示に努め、対話を重視していきます。

一緒に企業価値を高めていくパートナーであるステークホルダーの皆さまと同じ船に乗って、ともに社会構造を変革し、企業価値を高めていくことを目指していきます。

引き続きご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。

ラクスル株式会社
代表取締役社長 グループCEO 永見 世央