Our Vision

“仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる”

ラクスル株式会社 代表取締役社長CEO 永見世央

株主、お客様、パートナー企業の皆様には、平素より格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。

私たちラクスルは「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンのもと、印刷や物流、広告といった伝統的な産業の構造変革を推進してまいりました。私たちの事業は、印刷会社や運送会社、地方のテレビ局といった事業者の空き時間やリソースをテクノロジーの力で必要としているユーザーと結びつけ、必要なものを、必要な分だけ、低コストでお届けするシェアリングモデルから始まっています。ここまで多くの中小企業をはじめとするお客様、そしてパートナーサプライヤーの皆様に支えられ、成長を続けてこられたことに、深く感謝しております。

私が代表に就任して以来、これまでの事業の作り方を進化させていることがいくつかあります。

一つは、サービスの多層化です。創業からの中核である「印刷・販促物をEコマースで売る」という事業は、今後も大きく成長していきます。しかし、ユーザーの多くを占める中小企業の皆様が抱える経営課題は、それだけにとどまりません。我々はその多様なニーズに応えるため、これまでの顧客基盤やデータを生かし、既存の事業領域を超え、「End-to-Endで中小企業の経営課題を解決するテクノロジープラットフォーム」へと進化していきます。その実現のため、BtoB Eコマースを通した様々な商品・サービスの提供、ソフトウェアやBPOの提供を通じた業務支援、そして中小企業向けの金融サービスなど、サービスを多層化し、将来的にはそれら全てのサービスが連携し、ワンストップでユーザーの成長を支えるエコシステムを構築していくことに注力しています。

もう一つは、成長の手段です。オーガニック(内製)で事業を創ることができることが我々の強みであり、誇りでもあります。一方で、事業拡大を加速していくタイミングで、バランスシートを使った更なる成長を考えていかなければなりません。そのために、オーガニック依存から、インオーガニックのM&Aも含めた多層的な成長へと舵を切りました。当社のM&Aは単なる事業の足し算ではありません。これまで築いてきたプラットフォームと、M&Aによってグループに加わるサービスや製造能力を組み合わせる「掛け算」として成長をさせていきたいと考えています。

今後のラクスルが目指すのは、中小企業のためのプラットフォーマー、いわば「SMEのイネーブラー」です。テクノロジーをベースに、モノやサービスを扱う「トランザクション」、業務プロセスに入り込む「ソフトウェア・BPO」、そして今後展開する「ファイナンス」まで。これら多層的なサービス群を一つの共通IDのもとでEnd-toEndで提供できるエコシステムとして成長していく。それが我々の今後の方向性です。100万を超える中小企業の顧客基盤を有する当社だからこそ、それが実現できると信じています。

「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンは、これからも私たちの企業価値創出の原動力です。この挑戦を、チーム一丸となって推進していく所存です。皆様におかれましても、引き続きのご支援、ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 

ラクスル株式会社

代表取締役社長 グループCEO 永見 世央