ラクスル株式会社 代表取締役 松本恭攝
当社は2017年7月期までの4年間、年率116%の売上高成長を継続してきました。未上場時より資本市場を活用し、大きな資金調達を行い、大きなJカーブを掘り、産業のインフラとなる事業の創出を目指してフルスイングを続けてきた結果です。そして2018年5月31日に上場企業となりました。私たちは「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」をヴィジョンに、伝統的産業にインターネットを持ち込み、その産業構造を変革することを目標に掲げています。

ラクスルがビジネスを手がける印刷業界や物流業界には大きく2つの特徴が存在しています。ひとつは、企業が装置(印刷機、トラック)を購入し、営業がそのキャパシティを販売するという「製販一体」であること。そして大企業が外注を多用し、大企業を頂点としたピラミッド型の「多重下請け構造」であることです。その結果、大企業の維持費や付加価値の低い中間業者の存在により取引コスト(払い手と受け手の差額)が高くなっています。

私たちは、現在の大企業を中心とした産業構造から、シェアリングプラットフォームを中心に据え換えることにより、お金を払う企業と製品やサービスを提供する企業を直接プラットフォームを通じて結びつけ、取引コストが低いより効率的な産業構造にアップデートできると信じています。

シェアリングプラットフォームをBtoB領域で作ることで、日本の産業の生産性向上に寄与していきます。そのためにも、私たちはプラットフォームの価値を最大化させることにフォーカスし、以下を経営のプリンシプルにおきます。

プラットフォーム価値の最大化=売上総利益総額の最大化

私たちは、プラットフォームの価値は、そのプラットフォームの産み出す付加価値の総和、つまり売上総利益額の総額によってはかられると考えています。産業により利益率が異なるため、全社ミックスでの売上総利益率は重視しません。売上総利益の絶対額を増やすことを重視します。

プラットフォーム価値を最大化する成長投資

短期な利益の創出でなく、長期的なプラットフォーム価値の最大化を重視します。そのため、生み出された売上総利益の一定程度をプラットフォーム価値向上のために再投資します。この成長投資はROI(Return on Investment. 投資からの期待リターン)をはかることで、しっかりとガバナンスをきかせながら実施します。

価値を生みだす“人”への投資

プラットフォームを設計、実装し、利用者を巻き込むのは“人”です。私たちはヴィジョンを共有し、有能で意欲的な従業員を採用しリテンションしていくために、人財に対する投資を重視します。現金での報酬に加え株式報酬も活用することで、ヴィジョンのもと優秀な人財が集まり、長期間企業価値向上にコミットするカルチャーを醸成し、強い組織を作ることを重視します。当社のヴィジョン実現が、“人”にかかっていることを知っているからです。

当社の企業価値の向上は、売上総利益額の成長により支持されるものと考えております。そのため、長期的な売上総利益の最大化に向けた成長投資の拡大は、企業価値の先行指標となるものと捉えております。また、売上総利益額最大化の結果として、中長期的な営業利益額も継続的に拡大していくものと考えております。

私たちは強いヴィジョンと哲学を持って経営を行い、仕組みを変え、世界をより良い場所としていくことにコミットしていきます。投資家の皆様と、この方向性を共有し、長い時間軸で日本の産業構造の変革という大きなテーマに取り組んでいきたいと考えております。

ラクスル株式会社代表取締役社長CEO 松本恭攝

松本恭攝